医業経営情報

    開業医の方はもちろん、今後開業をお考えの方 必見です!!!

    開業の現状とその心構え
    診療所開業の現状について

     T 診療所開業の現状
     
     地域や診療料によって格差がありますが、近年、開業は確実に増えています。厚生労働省の調査によれば、全国の一般診療所の数は、この10年あまりで約15%ほど増加し、およそ9万5千件となっています。
     しかし、それに比例して診療所の患者数も増えているかというと、こちらは必ずしも増えているわけではありません。言うなれば、“パイの奪い合い”という状況が起こっているのです。
     加えて、診療報酬マイナス改定、社会保険本人3割負担といった制度改革は、診療所経営に非常に大きな影響を与えつつあります。
     だからといって、すべての診療所が減収を余儀なくされているかというと、決してそうではありません。確実に患者数を伸ばし、成功しているところも少なくありません。
     つまり、“明”と“暗”の二極化、“勝ち組”と“負け組”がはっきりしてきたということが言えるでしょう。
     明確なビジョンを持って、開業に向けしっかりと準備をしておけば、診療所開業はきっと成功します。逆に中途半端な気持ちでは開業は成功しません。そのことをよく確認した上で、開業を前向きに考えてみてください。

     U 開業のプロセス
     
     開業のプロセスとしては、『ヒト』『モノ』『カネ』の3つを整えていくプロセス、と確認していただくと分かりやすいでしょう。
     『ヒト』とは、診療所スタッフと患者さんです。スタッフの良し悪しが診療所の開業の成否を決めるといっても過言ではありません。優秀な人材を選び、育てていくことがより重要になってきます。
     『モノ』とは、診療所の土地や建物、医療機器、備品等のことです。そして『カネ』とは、言うまでもなく開業資金です。この開業資金を、自己資金あるいは金融機関からの借入によって調達する必要があります。
     さらに、これらに付随して、医療法をはじめ、建築法や税務・労務面など各種の手続きが必要となります。

     ヒト 診療所スタッフの募集と教育・地域住民の認知と患者さんの獲得

     モノ 開業場所の選定・建物の建築・医療機器の選定等の設備投資

     カネ 金融機関等の資金調達

     
     V 開業に向けて一番重要なこととは?

     次の3つのことが重要な点となります。

     1つ目は、決意です。先ほども申し上げた通り、開業医の現状は決して甘いものではありません。必ず成功させるという意志と、開業してどのような医療を患者さんに提供していきたいのか、という明確なビジョンを持って開業に向かうことです。

     2つ目は、ご家族を始めとする周囲の方々の同意と協力が必要です。開業は医師一人でできるものではありませんから、よく周囲の方と相談して、協力を得ながら取り組んでいくことが重要です。

     最後に、信頼できるパートナーを選ぶことです。開業には様々なプロセスと手続きがありますから、専門家のサポートが必要です。開業前だけでなく、開業後もずっと付き合っていける、人間的にも能力的にも信頼できるパートナーを選んで、二人三脚で進めていくとよいでしょう。

     W 綿密な事業計画が成功に導く

     まず、設備投資と必要資金額から考えていきましょう。
     開業に向けて必要な投資には次のようなものが考えられます。

     @ 土地購入資金
       ・付随する費用として、土地造成費用、測量費等も必要
       ・借地の場合には保証金や権利金、事前の賃料等が必要になる。

     A 建物建築費用
       ・当初は建築業者等の見積りによる。排水・電気設備等の付帯工事費、外構工事等の別途工事費、設計監理料についても把握しておくこと
       ・ビル診の場合には保証金として内装工事費が必要

     B 租税公課
       ・土地建築購入時の不動産取得税・登録免許税、契約時の印紙代等

     C 医療機器・備品等購入費
       ・必要な医療機器かどうかを慎重に見極めること。
       ・見積りは一社だけに限定せず、価格以外の条件面も考慮に入れて判断すること

     D 業務用システムの購入
       ・レセプト、電子カルテ等のコンピュータ・システム

     E 医師会入会金
       ・地域の医師会により金額が異なる。詳しくは地元医師会に相談

     F 広告宣伝費
       ・開院案内やチラシ費用、看板代、開院披露パーティー代等

     Gその他
      ・消耗品・薬袋・カルテ等購入費用、開設までの借入金利息や人件費、当初薬品・材料購入費、保険料、コンサルタント費用他


     これらに加えて、忘れてならないのは『運転資金』です。診療報酬が開業後2ヶ月間は払い込まれないことに加え、開業当初は赤字となることが通常なので、各月の支出(人件費等)と生活費のおよそ3〜4ヵ月程度を運転資金として確保しておくことが望ましいと言われています。
     これらの資金を自己資金、親族からの贈与や借入、金融機関からの借入金、リースで準備することになります。


     浜松タックスサポートでは、これらの事業計画の設計等、開業までのお手伝いも致しております。開業予定のある方、また既に開業したが明確なビジョンが立てられないといった方等お気軽にご相談ください。

     

    診療報酬改定概要と経営対応策

     診療報酬改定における新点数が明らかになった。改定率が△3.16%改定であるという以上に、入院料やリハビリテーション料などで基本的な枠組みに対する変更が行われた。これらの改定内容は患者・利用者にも大きな影響を及ぼすが、サービスを提供する医療機関側でも改定率による収入の減少だけでなく、サービス提供体制そのものの大幅な変更を余儀なくされるものとなっている。


     新たな評価体制となった診療報酬

     本年度の診療報酬改定は予想を超える内容となった。特に慢性期入院医療やリハビリテーション料などは従来の基本的な構造体系から根本的に変更されたため、在宅医療や外来医療を担う診療所・中小病院においても『患者の退院後の医療という観点』から大きな影響を及ぼすことが予測される。
     慢性期入院医療は、医療提供側の受け入れ体制に対する評価体制から『患者の疾患』『医療必要度』『ADL状態』に応じた評価体制へと評価の視点が大きく転換された。これは、画期的なことであり、各々の区分に応じて医療資源の関わり具合が異なることから、コスト管理を行う上でも重要な指標となる。介護保険制度においては要介護度別の評価が定着しているが、今改定の高齢者が 中心となる療養病床の新たな評価体系の構築は、介護も含めた共通の基準作りへの兆しとも思われる。
     リハビリテーションにおける『疾患別の評価体系』への再構築もドラスティックなものだ。『医療保険では急性期・初期のリハビリテーションを担い、維持期・慢性期リハビリテーションは介護保険で行う』という考えが明確になったといえる。
     このように、今回の診療報酬改定では『患者の疾患等に応じた評価体系の構築』『医療と介護の機能の明確化』『医療から介護、急性期から慢性期へという医療機能ごとの連携』を促進するための評価が多く盛り込まれている。もちろん、これは新たな評価体系構築の始まりといってもよく、今後の診療報酬改定の方向性を示唆する重要な視点となる。
     このような状況において、各々の医療機関においては、自院が目指すべき医療機能を改めて見直す時期にあると思われる。提供可能な医療技術は何か、地域の医療ニーズは何か、他の医療機関との連携をいかに図るか、医療サービスの提供プロセスは問題ないか等々、医療機関各々の機能を再チェックさせるための重要な方向性を提示している。安易に判断するのではなく2年後、3年後、6年後を見据えた中長期的な計画を早急に検討すべきと思われる。自院が地域医療においてどのポジションを確立していくか、重要な岐路に差し掛かっているといっても過言ではない。
     地域医療でのポジション確立という中長期的な面と、医療機関内でのシステムの再チェックという短期的な面から、その対応が求められている。
     浜松タックスサポートでは、現在のお客様のみならず、未来のお客様についてもこれらの内容についてアドバイスやご提案をしていきます。ただ、会計・税務の処理だけで終わるのではなく、関与先と共に発展していくために、お客様にとってプラスとなる情報をご提供させていただきます。
     また、顧問契約等は別にして、ただ気になること等がございましたら、お気軽にご連絡・ご相談ください。いつでも無料で受け付けております(^^)

    機能評価の視点からのクリニックの経営改善

     “経営理念の明確化が1つの軸に沿った計画的な経営につながる”

     T 病院の理念と基本方針
     U 病院の役割と将来計画
     V 病院管理者・幹部のリーダーシップ
     W 病院組織の運営
     X 情報管理機能の整備と活用
     Y 関係法令の遵守
     Z 職員の教育・研修
     [ 医療サービスの改善活動
     \ 地域の保健・医療・福祉施設などとの連携と協力
     ] 地域に開かれた病院

     
     『病院組織の運営と地域のおける役割』は大きく以上の10項目に分類されます。いずれもクリニックの経営改善には必要な視点ですが、特に『病院の理念と基本方針』『病院の役割と将来計画』『病院組織の運営』『情報管理機能の整備と活用』『関係法令の遵守』『職員の教育・研修』などは、重点的に進めていかなければなりません。


     1.経営理念の明確化

     経営理念は、自院が大切にしている価値観や存在意義、行動規範等を明文化したものであり、それを達成するために経営計画を定めます。そしてクリニックの内外に経営理念が周知・徹底されていることが重要となります。経営理念では具体的に、@自院の社会的使命感の受け止め方、A良質な医療提供のあり方、B患者満足の追求の実現、C自院の経営姿勢━などを明確にする必要があります。


     2.中・長期計画の重要性

     クリニックが持続的な発展を遂げるためには、経営理念に基づいた『目標・目的』を掲げ、それを達成する中・長期計画の策定が不可欠です。
     経営計画は、現時点から希望する到達点までの隔たりに橋をかけることであり、その道筋や活動の幅などを示したものです。経営計画には「院長のため、職員のため、クリニックの成長・発展のため」という私的な要素と、「国家の社会基盤を支える」という社会的役割の両面が含まれています。
     クリニックの目標・目的を達成するためには、院長をはじめ、すべての職員が活動する上での指針・原理が必要であり、それが経営計画といえます。経営計画は、戦略および具体的な実施計画、数値計画(予算)等から構成されています。


     3.管理体制の構築

     クリニック内の連携を確立し、管理上の指示命令と報告義務の合理化を進めるためには、適切な組織を構築する必要があります。図表1のような組織体系が望ましいと思われます。こうした組織にすることで、指示系統が一本化し、間違いや命令の重複がなくなります。また、職員にとっても誰に報告すればいいのかが簡明になり、スムーズな連携が期待できます。また、クリニックのような小さい組織では、組織を形成する職員一人ひとりの自主管理のもと、全体の均衡を図ることが望ましいので、職務と権限を明確にすることが重要です。

    図表@
     院長━事務長━婦長━全職員


     4.情報管理機能の整備およびコンプライアンス

     近年のパソコンの普及や医療機器の電子化など情報の進展はめざましいものがあります。医療機関に対する情報開示の要求は、カルテ情報だけにとどまらず多岐にわたります。また、医療連携という観点からも情報化は欠かせない状況となっています。
     一方では、経営環境が厳しさを増すなか、クリニック経営に必要な情報を把握・管理できているかが重要になっています。医療活動や診療実績に関する基本的な情報の収集や、診療情報と会計情報を統合した分析を行うことが不可欠になっています。
     コンプライアンスも重要な視点です。クリニックにおいての対象は、各種法令や規則だけでなく、日本医師会などの所属団体の規約や、厚生労働省のガイドライン、指針も含まれることに留意してください。また、個人情報保護法への対応も忘れてはいけません。遵守することに躍起になり、医療の安全面を省みない過剰対応になってしまっては意味がありません。


     5・職員教育・能力開発の充実

     クリニックにおける職員教育とは、医療を提供する際に必要な知識と技術、患者への対応などを教えて育成することです。大切なことは、職員教育で得られた知識・技能などを実際ので活用できるように「訓練」を行い、職務遂行能力として身に付けさせることです。この「訓練」までを含めて『教育』となります。
     また、医療技術の進歩がめざましい中にあっては、新しい知識や技能を修得することが求められています。同時に「能力開発」についても考えておかねばなりません。「能力開発」とは、急変する環境に対応できる能力を経営者や管理者、監督者、専門職などに身に付けさせるためのものです。
     進入職員や一般職員のみならず、経営者あるいは、医師や看護師などの特殊技能を持つ者も、職務遂行能力を高めることが必要です。

     
     6.地域の保健・医療・福祉施設との連携

     クリニックに来院する患者は、「医療患者」であると同時に「介護患者」であるケースが多い傾向にあります。患者がクリニックと福祉施設、介護施設を往来していることを考慮すると、地域の介護・福祉施設との連携構築が、クリニックの持続的発展へお足がかりとなると考えられます。これまで、『病病連携』『診診連携』の重要性が指摘されてきましたが、今後は“診介連携”“診福連携”などの広範囲な連携が重要です。

     7.まとめ

     病院機能評価の対象領域の「1.病院組織の運営と地域における役割」の視点による経営改善は、クリニックの経営基盤をより強固なものとするための重要なものです。
     自院の経営理念の明確化や、中・長期計画の策定などを行い、院内にその周知徹底を図ることで、1つの軸に沿った安定した経営につなげることができます。また。これらを院外の患者、地域に周知することで、自院の信頼度の向上にも役立ちます。こうしたことからも、クリニックでは、積極的に取り組んでいかねばなりません。

    クリニックにおける経営計画策定のすすめ方
    ━『医業会計DB用/TKC継続MASシステム』でPDCAの仕組みづくり

    1.はじめに

     医療制度改革や診療報酬マイナス改定、競合クリニックの増加にともなう患者数の減少など、クリニックの経営環境は今後、ますますきびしい状況が予測されます。こうした環境下において、クリニックの経営を順調に進めていくためには、目標・目的を明確化し、達成するまでの適切な経営計画を策定することが求められます。
     以下、『医療会計DB用/TKC継続MASシステム』を活用した経営計画策定への具体的な取り組みを紹介していきます。


    2.経営計画の目的

     経営計画とは、経営に対する院長の基本的な方針や目標・目的、それを達成するための具体策などを総合的に示したものです。『収入計画』や『経費計画』『投資計画』『借入計画』などを勘定し、『決算対策』『利益計画』『資金計画』に展開します。
     『決算対策』『利益計画』『資金計画』の目的としては、以下のような院長のニーズを目に見える形に表し、それらの対策を確実に実行に移すことにあります。

    《決算対策・利益計画の目的》

     ・適正利益を確保するため
     ・決算及び納税額を予測するため
     ・タックスコントロールのため
     ・事業計画の効果を測定するため
     ・金融機関などへの提出のため 等

    《資金計画の目的》

     ・資金繰り予測のため
     ・投資計画の参考のため
     ・金融機関などへの提出のため 等

     「医業会計DB用/TKC継続MASシステム」は、決算及び納税予測や決算対策の効果のシミュレーション、次期の経営計画書(予算書)の策定、次期の資金計画の作成、実績との比較、事業計画(特に投資計画)による資金繰りへの影響のシミュレーションなどを行うことができるツールとなっています。


    3.経営計画策定のプロセス

     「医業会計DB用/TKC継続MASシステムを活用した経営計画策定のプロセスのアウトラインをステップごとに解説していきます。

    ステップ1━準備
     
     まず、前期及び当期の損益計算書と貸借対照表の時系列データを準備します。また、準備した損益計算書と貸借対照表の分析をし、その結果をもとに経営計画のサンプルを作成します。

    ステップ2━経営計画の目的の明確化
     
     次に、経営計画のサンプルによる提案書と、院長に記入してもらう申込書において、経営計画の目的や盛り込む事業計画の種類を決定します。
     また、ここではステップ1で作成した計画のサンプルをを叩き台として「経営方針記入シート」を作成します。

    ステップ3━計画書の作成〔PLAN(計画)〕

     期中において経営計画を策定する場合は、「現状での経営成績の期末予測確認」を行います。そして、この期末予測確認をもとにして当期の概算納税額の試算を行います。加えて、予測後の当期決算に基づいて翌期の利益計画などの策定も進めていきます。

    ステップ4━妥当性の確認と予算登録

     ここでは、計画の妥当性を確認し、具体的な行動計画を策定します。この時点で問題がある場合は、妥当な計画になるまで修正を繰り返し、修正後の計画は、その後の実績との比較検討のため、予算登録を行います。


     4.計画を見直す仕組みづくりが大切

     クリニックが持続的に発展していくためには、適切な経営計画を策定(PLAN:計画)するだけでは意味がありません。その経営計画に基づき、策定した行動計画を実施(DO:実行)し、予測していた実績との差異を確認(CHECK:検証)、改善(ACTION:対策)していくというPDCAサイクルを回していくことが重要です。
     「医業会計DB/TKC継続MASシステム」では、経営計画を策定するだけでなく、予算実績差異分析と経営成績の期末予測や、経営改善対策シミュレーションと戦略的決算対策を行うこともできます。
     「予算実績差異分析」で月次決算後に経営計画の達成度を検証します。「経営成績の期末予測」では、経理区分ごとに予測条件を選択し、経理区分ごとに期末予測を確認できます。
     策定した計画が予定したように進まず、目的・目標が達成されなかった場合は、経営成績の改善のための行動計画を新たに策定しなければなりません。「経営改善対策シミュレーション」では、経理区分ごとに指定した予測条件により、自動計算された当期末予測結果について、経理区分ごとに経営改善対策のシミュレーション(科目別月別の実額修正と行動計画の入力)を行うことができます。「戦略的決算対策」では、法人税(医療法人)または所得税(個人)などの納税予測と決算対策ができます。
     「医業会計DB用/TKC継続MASシステム」のこうした機能を活用してPDCAサイクルを適切に回し、経営計画を適時、見直していく仕組みづくりが大切となります。
     浜松タックスサポートでは、これらの経営計画の策定・検証・対策についてのお手伝いをさせていただきます。




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    税理士法人 浜松タックスサポートはTKC全国会会員です
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